新春の歌舞伎座第一部は、なかなか爽快な『一条大蔵譚』を堪能した。 中村勘九郎の大蔵卿は阿呆を見せながら、しかしそれが笑いにこびすぎておらず嫌味がなくてよい。「桧垣」の引っ込みにおける花道七三での顔隠しも、さらり扇をひらき流れるように自然にみ…
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